リンクステーション(BUFFALOバッフォロー)製の故障トラブル
最近では大企業だけでなく、中小企業や一般家庭でもNASを利用するケースが増えてきました。正式名称はNetwork Attached Storage。通称はナスと読まれることがほとんどです。
このNAS(ナス)は、ファイルサーバと呼ばれていたものと基本的には変わりません。代表的なNASにはBUFFALO(バッフォロー)製のリンクステーションやテラステーション、アイオー・データ製のネットワークハードディスク「LANDISK(ランディスク)」などがあります。家庭を始め、会社内のネットワーク上に共有フォルダを設置したい場合などに良く使われます。
ですが、利便性が高い一方で、一度、障害が発生すると大規模なデータ消失事故に繋がりやすい特徴があります。
リンクステーションには3つの障壁がある
これらのNASはリナックス系ファイルシステムを採用しており、故障トラブルが起こった場合、ファイルシステムが違うため。ウィンドウズ系のOSからは、全くアクセスできなくなります。
使用しているファイルシステムは主にリナックス系ファイルシステムであるext2と呼ばれるものです。既にExt3やExt4など最新のファイルシステムがあるのですが、データ保護を行う機能がない分、高速な処理が可能なため、リンクステーション以外にもUSBメモリーなどにも使用されています。
このリンクステーション(BUFFALOバッフォロー)製やアイオー・データ製のネットワークハードディスク「LANDISK」の故障トラブルには、EXT2などのリナックス系ファイルシステムを採用している問題の他、「GPT保護パーティション」を採用していることが挙げられます。
このGPT保護パーティションとは、2TB以上のハードディスク容量があっても管理できるパーテーションです。現在、ハードディスクのパーティションテーブル規格には2形式があり、それが「MBR」方式と「GPT」方式の2つが使用されています。
ですが、ハードディスクが大容量化する一方で、MBRパーティションでは、最大でも2TB以下しか管理できません。
そのため最近では、NASタイプのリンクステーションなどの外付けハーディスクでは、容量に関わらず、GPT保護パーティションが使われています。BUFFALO(バッフォロー)製のリンクステーションやアイオー・データ製のネットワークハードディスク「LANDISK(ランディスク)」などにトラブルが発生した場合、直接、操作することが出来なくなります。
さらに、タイプによっても違いますが、複数のハードディスクを内蔵したRAIDを採用しているケースもあるため、よりトラブルが深刻化します。このようにNASはLANなどのネットワーク環境で使うのに便利な反面、トラブルが発生した場合、深刻な状況になってしまうケースがほとんどなのです。